86)ポルシェ911カレラRS(1973)/Porsche911CarerraRS
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PORSCHE  CLASSIC*
■ ポルシェ911カレラRS(1973)/Porsche911CarreraRS

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 ポルシェ911史上、歴史に残るひとつとして1973年式のポルシェ911カレラRSの名は輝きつづけている。もともとがシャープなテイストで「ナロウ・ポルシェ」の完成形と評される「Fシリーズ」ポルシェ911をベースに、特別仕様としたもの。グループ4(特殊トゥーリングカー・クラス)のホモロゲーションのために500台を「量産」する予定だったところ、好評につき1590台も生産されたという「ななさん・カレラ」である。まあ、クルマ好きに限らず「限定もの」に弱いのは世の常というところか。
 本来2.4Lエンジン搭載のときに、ひと回りアップした2.7Lエンジンを搭載。一方、車体はリア・シートを廃止し、ボディ・パネルは板厚や材質を変更するなどして大幅に軽量化、全体として大きく性能をアップしたものだ。それに加えて、心憎いばかりのディテール追加が行なわれている。ひとつは「ダック・テール」と呼ばれる固定式スポイラーの装着、それに加えてサイドに「Carrera」のレタリングが入り、ホイールがラインととも色に塗られている。この視覚的効果は想像以上に大きなものであったようだ。
 基本的にこの時代のポルシェ911は、標準モデルであってもほとんど不足を感じることのないほどの性能の持ち主。それでもポルシェ911カレラRSに乗り換えると、上には上があるということを思い知らされてしまう。車体の軽さは走ったとたんに直感できる。絶対的な性能では遥かにのちのちのモデルの方が高性能であったとしても、乗り手の感性に訴えてくる速さ、シャープさは「ななさん・カレラ」がひとつの頂点。永遠のシンボリックな存在でありつづける。

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