60)マセラティ・メラクSS/Maserati Merak SS

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*MASERATI CLASSIC*

マセラティ・メラクSS/Maserati Merak SS


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 なんだなんだ、もう一度ボーラが出てきたぜ、などというなかれ。同じマセラティのミドシップ・スーパーカー、ほとんど同じボディを共用しているとはいえ、実際に走らせてみると大いに異なるテイストのマセラティ・メラクである。1965年からマセラティ社はシトロエンの傘下にあった。先に少し説明を加えておくと、その後、シトロエンがプジョーの傘下に入ったこともあり、一時デ・トマソを経て、1993年からフィアットのもとで今日に至る。

 で、マセラティ・メラクはシトロエンの色が強く感じられるモデルとして、記憶に残っているのだ。つまり、ボーラの廉価モデルとしてV6エンジン搭載、2+2という、フェラーリにおけるディーノ308GT4、ランボルギーニにおけるウラコに対応するモデルとして企画されたのだった。そのV6エンジンというのがシトロエンSMにも載せられたマセラティ・デザインの3.0L、190PSユニット。エンジンが小さくなった分、最小限ながらリアに+2シートの余裕ができた、というわけだ。


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 ホイールベースはじめ、ボディの多くをボーラと共有することは前述の通り。あtらしいアイディアとして、エンジン・ルームの排気のことを考えて、ファストバックにはせず垂直のリア・ウィンドウで上部はカットした形にされた。しかし、それでは視覚的にまるでピックアップのよう。そこでどうしたかというと、斜めのバーを付けることによって、アウトラインはボーラと同じようにスタイリッシュにまとめられたのであった。

 初期モデルは、シトロエンのメーターパネルやステアリングホイールなどもアクの強いシトロエン製で、運転する雰囲気は大いに特徴的であった。1975年には220PSにパワーアップしたメラクSSに。そのときはシトロエン社と離別していたため、室内などマセラティ化が進められていた。