76)ミニERAターボ/Mini ERA turbo

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*MINI CLASSIC*

ミニERAターボ/Mini ERA turbo


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 諸賢は憶えておいでだろうか。英国ミニが晩年を迎えていた1990年代、突如としてラインアップに加わリ、わずか1年余で姿を消してしまったスーパー・ミニを。いや日頃、ミニはたとえばクーパーSよりも英国風ライフスタイルが演出できそうなカントリイマンの方がいいなあ、などと好みを主張するイノウエだが、あの強烈なスーパー・ミニだけはちょっと捨て置けない。そう、ミニERAターボ、である。

 1990年代になって、ミニは息を吹き返したような印象がある。全車に1.3Lエンジンが導入され、ミニにとってシンボリックな「ミニ・クーパー」モデルの復活をみる。ちょうどそのタイミングで日本市場にも投入されたてきたのがミニERAターボであった。前年にディーラーであるローバージャパンが設立され、正しくいうとまずミニERAターボをラインアップ、少し遅れてミニ・クーパー1.3がアナウンスされた。このミニ・クーパーは2000台(日本600台)の限定生産の予定だったのだが瞬く間に(1週間で予約は満杯になった由)売れ、さっそく翌年からラインモデルになった、といういきさつがある。


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 いわばその尖兵にもなったミニERAターボだが、なにはともあれそのルックスといい、性能といい、ミニ史上「最強」という点で記憶しておかねばならないものとなった。英国ベドフォードにあるERA社が開発からアッセンブリイまでを受け持ったそれは、パワーユニットにはギャレット社製T3型ターボ・チャージャを付加して95PSに増強、足周りも前後で80/50mm拡大して踏ん張ったトレッドに60プロファイルの13インチ・タイヤが組合わされた。それをクリアするためにバンパーを含むオーヴァフェンダ/スカートをまとい、一気にダイナミックなアピアランスをみせるようになった。このアレインジメントはマーコスのデザインも手がけたデニス・アダムスによる。生産は436台という。

 まあ、その見かけ通りのじゃじゃ馬で、トルクステアなどなかなかスリリングな走りであった。このミニERAターボ、走りだけでなく本革シートにエアコンまで標準で装備し、実に359.0万円という記録に残る価格だったことも付加えておこう。