95)トヨタ・カローラ・レビン/Toyota Collora Levin
*TOYOTA CLASSIC*
■ トヨタ・カローラ・レビン/Toyota Collora Levin
わが国を代表するブランドであると同時に、世界に冠たるトヨタ。「fan to drive」を標榜し、クルマが「家電」になってしまうのをなんとか防ごうと旗を振ってくれている。古今、数々のモデルを送り出し、なかにはクルマ好きを意識したようなモデルも少なくない。
最近のMR2やMR-Sなど、よいクルマなのになかなか評価されないのは、やはり、スポーツカーたるもの、図抜けた「なにか」を持っていないと成功しない、ということではあるまいか。考えてみれば、スポーツカーに乗りたいと思うようなクルマ好きは相当な熱心家。だからコストにも気をつかってそこそこの性能のよいクルマをつくっても、購買層の意欲は薄い、ということなのだろう。
はてさて、トヨタ1600GTやトヨタ・セリカも忘れられないのだが、精神的なバックグラウンドなどを考えたら、「27レビン」に注目したい。いうまでもない、当時の1.2L級の小型軽量な量産車、カローラのボディシェルを使い、セリカ1600GTなどに使われていた1.6LのDOHCエンジンを搭載したもの。セリカなどよりも軽量な分、戦闘力は増すわけで、そのスペックをみただけでゾクゾクさせられたものだ。もちろん本格的にサーキットやラリイ・フィールドに持ち込んだいち時代を経て、いまやヒストリックカーとして貴重。オリジナルの鉄ホイールで写真が撮りたい、そういうリクエストにも応えてくれる熱心な愛好家も存在していて、忘れられない趣味のアイテムになっている。