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   ■ 一枚のカタログから夢が……


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 「一枚の写真から,夢の花咲くこともある…」というのは、先輩たちがよく使っている常套句で、洋書などで見付けた一枚の写真が忘れられずに、とうとうそのクルマを買ってしまったとか,模型をつくってしまったとか。でも、趣味人たるもの,そうやってどんどん気持ちを膨らませていく方が絶対面白い。

 はてさて,昔むかしのこと,イノウエが結構その気になってしまったカタログのひとつがこれ。まだほとんどブランドを知り尽くしてはいなかったころ。小さくて格好のいいスポーツカーがいいなあ,などと漠然と思っていたときにこの一枚のカタログを見て,すっかりお気に入りになってしまったものだ。その後,アバルト1000ビアルベーロ「ロング・ノーズ」によって更新されてしまうのだが,このシムカ1000クーペと並べてみるとイノウエの好みが想像いただけよう。

       


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 A4版表裏の一枚もの。裏面のスペックによると、944cc、52PS(SAE)とあるから、1964年~のシムカ1000クーペだろうか。1962年に発表されカロッチェリア・ベルトーネ、ということは当時のチーフであったジウジアーロ・デザインの美しいクーペ・ボディがセリング・ポイントだった。

 カタログは真横しか見ることができず,のちのちに見た雑誌の写真で,リア・エンジンのシムカ1000クーペがあまり愛想のないフロントだったのに対し,おちょぼ口で愛嬌さえ感じられるアバルト1000ビアルベーロに気移りしたのだった。

 シムカは1967年にシムカ1200Sクーペが加わって、フロント・ラジエータでフェイスリフトされるのだが,時すでに遅し,であった。

       





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